ひとりのセラピストのひとりごと

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家庭の医学は何が危ない?医学と家庭、主婦にもわかるプロが教える2つの違い

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 私はプロのセラピストですが、現在は医療を志し、医療系の専門学校へ通っています。将来は病院などで連携医療の一員になりたい、と思っています。

 

  プロセラピストとして、私が医学の世界へ入っていって、これが医学というものか、と思う出来事は多々あります。セラピストと医療者のハザマで思うのは、私の知っていた家庭の医学は、危険だったかもしれない、ということ。今回は医学の道へ来てみなければわからなかった、プロの医学と家庭の医学の違いを考えてみます。

 

 

 

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専門職と一般人、何が違う?

 医学でたとえると、「病院医学」と「家庭の医学」の違いがあります。

 一言で言うと、病院医学は難しい、家庭の医学は簡単です。

 

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 医学は難しいです。病院で処方された薬を、インターネットで調べていても、何にもわかりません。 それと言うのも、クスリの効果を理解するためには細胞生物学が必須です。人間の身体は約60兆個の細胞で出来ていると言われています。その細胞が、色々な作用をして、薬の効果が生まれるわけです。細胞のしくみなくしては、効果の理解は得られません。さらに、クスリは分子の形や構造が重要な意味を持っています。これを学問とするのは、分子生物学です。

 

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 基本的にはどんな医薬品でも、このクスリの効果は、これだ、という簡単な説明はできません。いろいろな仕組みがあり、複雑な作用の結果、クスリのはたらきがあります。このように医学はとても複雑で、身体の中で何が起きているかを知るためには、基礎学問がないとどうしてもわかりません。

 

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 ここでは医学について書いていますが、専門職の方はどんな専門でも、その専門について、基礎知識があります。これが一般人との大きな差だと思うのです。

 

 

言葉の難しさ

 家庭の医学は一般の方も興味がある方が多いです。テレビなどでも、家庭の医学系の番組はよく見られていて、お好きな方も多いのではないかと思います。

 

 私自身もちょっとした時に質問されたりするのですが、実は医学は、ものすごく専門用語が多く、普通の会話と言葉の種類が違います。

 一般の方が分かるような説明をする、というのがとても難しいです。特に東洋医学は言語が全く違います。同じ日本語ではありますが、そのほぼ全てが専門用語です。

 

例文

自然界には天の気と地の気があり、天の気は清気として呼吸を通じ肺から入る。

地の気は水穀として臓腑に入り、精微となって先天の精と共に元気になる。

 

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 上記は専門用語のみで書いた文章です。これでもわりとシンプルに書いたつもりですが、用語を知らない方はよく分からないと思います。 

 では同じ文章を、専門用語を除いて書いてみます。

 

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自然には空気と食べ物があり、空気は呼吸から肺に入る。

食べ物は口から胃に入り、消化されて身体のチカラになる。

 

 この文章はわかりやすいのではないかと思います。日常用語ですので、聞き慣れた言葉が並んでいますね。しかし、わかりやすく、違う言葉に変えてしまったために、微妙に意味が変わってしまっています。ここに誤解や問題が生じます。

 

伝言ゲームのからくり 

 一般の方がわかりやすいように言葉を変えると、本来持っている文章や言葉の意味も、少し変わってしまいます。さらに、聞いた人の解釈が加わったり、聞いた人が言い間違えたりして他の人に伝わったりと、文章がそっくりそのまま人に伝わっていくのは大変難しいことです。

 

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 ウワサが雪だるまのように膨らんでいくのは、こういう現象があることも一つの原因としてあります。これはインターネットなど、情報量の多いところで最も顕著であり、正しい情報を探すということ難しくなってしまいます。医療でもありますが、他の分野でも非常に多く、時々ニュースなどでも問題になります。

 専門職の方には、このような現象を防ごうとする人もいて、仕事以外で専門の話をしない、警戒して話さない、というような方もおられます。

 

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 ハッキリ言って簡単な言い方にするのは面倒です。専門用語が使えませんので、知恵を絞って言い回しを変えたり、言葉を代用しなければいけません。がんばって簡単な言い方をしても、違う捉え方をされたり、誤解が生まれたり、後々面倒になることが多く、コミュニケーションの難しさを感じずにはいられません。

 

 このように、言葉を考えると、分かりやすく説明するために、正確に伝わらない、こんな問題もあるのです。

 

 

家庭の医学だけでは足りない

 家庭の医学では分かりやすい言葉を代用しており、細かい説明を省いています。情報量として、省かれたぶん、足りなくなってしまっているのです。ですから、家庭の医学はあくまで、家庭の医学でしかありません。

 たしかに、「痛いの、痛いの、飛んでいけ」と、母が子に手当てしてあげる効果は偉大です。それこそある意味、本当の医療かもしれません。しかし、もっと大変な問題の時、分からないことがある時は、かかりつけの医師などに相談して欲しいと思います。

 

 家庭の医学の危険性

 人は知識を得ると、「自分は正しい」と自信を持つようになります。ところが医学の中ではこれは危険な現象で、家族の方の判断が誤っていたために子供が死亡するケースも実際にありました。

 

 大人なら、ちょっとした発熱くらいだったら解熱剤を飲んで様子を見ますが、子供やお年寄りなど、免疫(身体をまもるしくみ)が弱い人は、後で重症化したり、他の病気が隠れている場合があります。

 

 発熱がある子供に、解熱剤を飲ませ、その量が多すぎたために、子供が死亡するような事故がありました。他にも、処置が遅れたために後遺症が残るなど、間違った家庭の医学のために、大変な事件になってしまうことが、まれにあります。きっとどんなお母さんも気をつけていらっしゃるでしょうが、専門家に勝る素人はおりません。

 

 最近は救急車の相談窓口センターなどもありますので、どうぞお気軽に相談していただければと思います。

 

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 今回は私が感じた医学の難しさについてお話しました。いつの日か、本当の専門家になった時、分かりやすい説明ができるために、今から頑張って勉強していたいと思います。