ひとりのセラピストのひとりごと

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医療系と言えども色々な仕事がある。学生が医師と鍼灸師を比べてみた。

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 医療系の学校はたくさんあります。医学部をはじめとし、私たちの所属する鍼灸科、看護学部、薬学部、作業・理学療法、柔道整復、私の知らない学科の学校もたくさんあります。その中で、およそ1番難しいと思われていて、実際そうだなあ、と感じるのが医学部です。

 

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 医学部は大学で、入試が難しく、学費もとっても高いです。医学部で取れる資格は医師国家資格で、日本の医療では1番強い権利を持つ資格です。鍼灸師国家資格を持っているからといって、医師国家試験は到底理解できないような差があります。

 

 医師と鍼灸師の違いについて、クラスメイトと議論してみました。よく考えてみると色々と発見があり、面白かったです。

 今回は、私の目指す鍼灸師国家資格と、日本医療の最高峰、医師国家資格を、無謀(?)ながらにも比べてみようと思います。

  学生の議論の結果ですので、同業者の方や、学生の方向けの記事だと思います。

 

 

共通点

医師と鍼灸師には共通点があります。

 

①現場職と、研究者、教師がいる。

  一般の方から見たら、医師は病院で指示してくれる先生、というイメージがあるかもしれませんが、実際は、医師免許を取った後、病院で働かずに、研究したり、教師になる方もおられます。これは鍼灸師も同じです。ただ、研究者の人数は、医師免許の方より圧倒的に少ないと思います。

 

②国家資格である。

  医師も鍼灸師も国家資格です。定められた期間、学校へ通い、国家試験に合格しないと、資格を取ることができません。免許は、国へ登録します。

 

 

③独立開業権がある。

 医師も、鍼灸師も、独立開業権があります。独立開業権というのは、自分でお店を持てるという権利です。医師は病院を建てることができますし、鍼灸師は鍼灸治療院を建てることができます。

 

④外科治療が含まれる。

 医師も、鍼灸師も、外科的な治療をすることがあります。医師は、外科といえばお腹を開けて手術しますが、鍼灸師は、身体の表面から、筋肉の中に鍼を刺していきます。どちらも物理的な、外科の治療です。

 

⑤変わった人が多い。

  学生の意見で、医師にも鍼灸師にも怒られるかもしれませんが・・・(汗)なんというか、一般の方とは違う方が非常に多いです。ちょっと変わっているというか、普通でないというか。元々そうなのか、勉強するからそうなってしまうのかわかりませんが、独特な方が多いという印象です。

 

 

違うところ 

 違うところの方が多いと思います。色々な違いがありますので、まとめた上で、ピックアップして説明していきます。

 

・医師は、西洋医学を学び、東洋医学を知らないが、鍼灸師は、どちらも学ぶ。

 病院で行われるのは西洋医学です。薬を投与したり、手術をしたりします。一方、私たち鍼灸科は、西洋医学の他に、東洋医学を学びます。東洋医学は、人の身体全体を見て、その人の治す力を高める、という医療です。

・医師は、西洋医学を医療だと思っているが、鍼灸師は、西洋医学だけが医療ではないと思っている。

 全ての医師というわけではないでしょうが、「医療とは、西洋医学である」と考えている方が多いです。そのため、西洋医学でないものは、「ニセモノ」だと仰る方もおられます。そういう医師にとっては、私たちは、ニセモノをする一般人なのかもしれません。

 

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 一方鍼灸師は、西洋医学の他にも、医療はある、と思っています。鍼灸は西洋医学でない部分が大きいですが、それでも治すことはできますし、大きな意味では、ほかにも医療はたくさんあるのではないかな、と考えている方が多いようです。鍼灸師の方が、考え方がおおらかだと思います。

 

 

・医師は、日本の医療で、1番権力がある。

 医師は権力があります。他の医療スタッフに指示することができますし、最終的な診断は、医師しかできません。それは、6年ものあいだ勉強し、大変な経験を積むからであり、信用できるだけの知識を持っているからです。

 一方、他の全ての医療従事者には、診断する権利はありません。鍼灸師も、自分の治療院を持っても、患者に「あなたはこういう病気です」と言ってはいけないのです。たしかに、鍼灸師の勉強は全ての病気を学ぶことはありません。危険な病気を発見するための勉強はしますが、詳しいことまでは勉強しません。そのために、3年で済むのです。

 

・医師は、試験が難しく、学校も6年制だが、鍼灸師は、試験は比較的かんたんで、学校は3〜4年制である。

 システム上の司令塔である医師は、勉強も難しいですが、何よりも、医科大学への入学試験が最も難関であると言えます。しかし鍼灸師は入試自体は非常に簡単で、門の広い学校です。

 

・医師の医療の研究は確率されているが、鍼灸の研究は、確率されていない。

 医療の研究は非常に盛んですが、現在、世界的に「正しい」とされている研究は、ほとんどが西洋医学です。東洋医学は、患者だけでなく、その周りの環境も考えますので、どうしても証明することが難しいのです。それでも、人体に作用するメカニズムなどは研究されていますし、証明もあります。ただ、日本では医師の考えが絶対的ですから、鍼灸師のいない病院が多いです。 

 

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 私はかんたんに言えば、医師は偉くて、鍼灸師は偉くない、と思います。学生視点ですが、そういう印象です。初心者や、知らない人というのは、偏見や先入観を持っていませんから、きっと純粋な印象なのだと思います。

  学校では鍼灸師に、職場の病院では医師に会いますが、(医師とは全く話しませんが笑)私が、偉い人なんだな、すごいなあ、と思うのはどんな人にも偉そうにせず、普通にあいさつをしてくれる先生です。私のまわりにはそういった方が多く、大変恵まれた環境であると感じています。

 

偉いって何だろう。

 

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 今、学校で記事を書いていますが、教室に帰ってきたクラスメイトは、「住む世界が違う。海の魚と川の魚くらいじゃない」と言っていました。本質的だと感じます。

 

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 学生は多感です。現場に出てしまうと、だんだんと慣れてしまって、初心を忘れていくものですが、この記事を見た医師も、鍼灸師も、学生だった時、何を感じていたか、何を想っていたかを思い出して頂ければ幸いです。