ひとりのセラピストのひとりごと

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東洋医学基本講座その①

鍼灸師は東洋医学の治療をします。

東洋医学の言葉って時々聞きますよね。

薬のコマーシャルで、漢方とか冷えとか、

ああいう表現は東洋医学の考えです。

東洋医学はとっても難しいのですが、

今回はかんたんに、東洋医学とはなんぞや?

ということを、

専門用語をまじえて説明してみようと思います。

 

 

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東洋医学の治療の種類

東洋医学は医療です。

戦前など、西洋医学が主流になる前は、

日本は東洋医学が医療の中心でした。

東洋医学の治療のやり方には、大きくわけて2つあります。

 

①内科(湯液〈とうえき〉治療・・・漢方薬)

②外科(鍼灸〈しんきゅう〉治療・・・はり、きゅう)

 

この他にも、身体を動かす健康法や、

マッサージのような治療もありますが、

日本の東洋医学はこの2つが主なものです。

 

湯液治療は、日本では薬剤師の資格がないと出来ません。

色々な植物、鉱物(石)などを砕いて小さくした漢方薬を混ぜて、

お茶にしたり、そのまま水や白湯といっしょに飲みます。

基本的に色々な素材を混ぜて飲むのですが、

その混ぜかたにルールがあって、名前がついています。

現代の病院では、漢方薬の効き目を評価していて、

積極的に漢方薬を使っているところもあります。

最近は、風邪を引いた時、「葛根湯」という漢方薬を

処方してくれる先生も増えました。

 

鍼灸治療は、身体の調子が悪い時に、

細い鍼(はり)を刺したり、お灸(よもぎの葉を加工したものです)を

身体に直接のせて、火をつけたりして

刺激したり、温めたりする治療です。

日本では、鍼灸師の資格がないとできません。

鍼灸については、痛みを取る効果が、現代医学で証明されていて、

現代の病院では「痛み外来」で鍼を使っているところもあります。

 

ちなみに、湯液も、鍼灸も、

それぞれ国家資格がありますが、

医師は、「処方」や「手術」ができる資格なので、

医師免許だけで行うことができます。

 

 

東洋医学の治療

東洋医学は、患者の色々なところを見て、

「証〈しょう〉」を立てます。

「証を立てる」とは、診断、のようなものです。

(ちなみに、日本では診断できるのは医師だけですから、厳密に言うと診断とは違うことをしています)

証を立てるまでにやることは、患者の観察です。

どこがどのように悪いのかとか、普段どういった生活をしているのかとか

詳しく問診して、

顔色を見たり、舌を見たり、脈をみたりします。

他にも、患者さんが汗をかいているとか、

体臭があるとか、

そういった全ての情報を参考にします。

現代の病院は、体温や、血圧、検査など

数字を見て判断していますから、

すこし対照的ですよね。

証が立ったら、それぞれの治療をします。

この病気にはこれ、というような治療ではなくて、

患者ひとりひとりに合ったことをしていく治療です。

 

 

東洋医学の基本ルール

ここから、もうちょっと難しくなりますよ。

東洋医学の考え方を説明します。

 

東洋医学は、人の身体が悪くなった時、

原因はその人だけでなく、まわりの環境も原因であると考えます。

たとえば、風邪を引いたとき、

その人の原因としては、

寝不足や、疲れがたまっていたりして、ばい菌に勝てなかった、

ということが考えられますが、

環境の原因としては、

外が寒かった、乾燥していた、

ということが考えられます。

外の寒い空気が、身体に入ってしまって、悪寒や発熱を起こす

こういう考えです。

外の、病気の原因になる環境のことを、

「外邪〈がいじゃ〉」と言います。

風邪〈かぜ〉は、外邪のうち、風の邪が悪さをしています。

それを、風邪〈ふうじゃ〉と言います。

風邪〈かぜ〉という言葉は、もともと東洋医学の言葉だったんです。

その人の原因(ここでは、寝不足や疲れがたまっていたということ)

についても、

身体の中で悪いものができてしまう、という意味で

内生の邪〈ないせいのじゃ〉という言い方があります。

外邪だけでも、内生の邪だけでも、人は病気になります。

 

病気の理由は、基本的にはこのような感じです。

 

 

 

 

それから大事なことが、

病気には「多すぎる」ためになるものと、

「少なすぎる」ためになるものがあります。

「多すぎる」というのは、

たとえば、ストレスがたまって、イライラしすぎて、

胃が痛くなった時。

ストレスという外邪によって、

胃が痛いという内生の邪が発生しています。

イライラする、というのは、感情では、「怒り」ですよね。

怒りがたまって、内生の邪が発生して、胃が痛い。

「怒り」が多すぎるわけです。

これを、「実証〈じっしょう〉」、と呼びます。

多すぎるための病気は、実証〈じっしょう〉です。

一方、ストレスがたまって、食欲がなくなって、

ご飯が食べれなくなってしまった、としましょう。

ご飯が食べられなくて、なんだか元気が出ない。

元気がでない、というのも病気です。

栄養が少なすぎて、元気がでない。

「栄養」が少なすぎるわけですね。

これを、「虚証〈きょしょう〉」と呼びます。

少なすぎるための病気は、虚証〈きょしょう〉です。

 

 

他にも重要な基本ルールがたくさんあるのですが、

難しいですし、長くなってしまいますから、

今回はここまでとします。

参考になれば幸いです(^ω^)