ひとりのセラピストのひとりごと

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細菌、カビ、ウイルス、どう違う?抗生物質の効かない病気と身体を助ける菌たち

 寒くなってきましたね。風邪、引いていませんか?人は、なぜ風邪を引くのでしょう。それは、空気の中に目に見えない、小さない生物が飛んでいるからです。今回は、普段決して見ることのない小さな生き物について考えてみます。

 

 

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小さい生物の分類

 目に見えない生物は色々な種類があります。哺乳類だって、色んな種類がありますよね。それと同じで、以下のような種類があります。

  • 原生生物(比較的大きめの、目に見えない生き物です)
  • 細菌(とっても小さくて、発酵や腐敗の原因になります)
  • カビ(真菌、植物のように根を張ります)
  • ウイルス(生き物というよりは、カプセルのようなものです)

医学的には細菌、カビ、ウイルスがとても重要ですので、今回はその3つの説明をしていこうと思います。

 

 

細菌

 細菌はとても身近な生物で、発酵食品に入っています。納豆には納豆菌、ヨーグルトには乳酸菌、酒粕には麹菌というように、人間は生活の中で、上手く細菌を利用してきました。「菌活」なんて言葉がコマーシャルでありましたよね。細菌つくる発酵食品はお腹に優しいと言われ、健康のために食べる方も多いと思います。実は人間の身体にも、この細菌はたくさんいます。

 

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 肌や、お腹の中や、生殖器に、たくさん住んでいます。基本的に、空気に触れているところには、細菌が住んでいます。お腹に住んでいる細菌は、主に食べ物から入ります。人間の身体の役に立ち、うまく共存している菌〈善玉菌〉は、たくさん摂った方がいいですが、悪さを働く菌〈悪玉菌〉は、場合によって病気の原因になってしまいます。菌などに触れて、病気になってしまうことを、感染症、と言います。

 

悪玉菌による感染症

 悪玉菌というと、普通お腹の中のことを指しています。たとえば、食中毒は最もポピュラーかもしれません。O-157は、ひどい症状が出ることで知られていますね。ほかにも、サルモネラ菌、腸炎ビブリオ、カンピロバクターなど、たくさんの種類があります。

 

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 これらは、十分に免疫(身体を守る機能)が働いていれば、少量であれば特に症状が出ませんが、免疫が弱っていて、さらに、大量に摂ってしまったり、子供やお年寄りなど、体力の無い方がかかってしまうと、大変な症状を起こすことがあります。だから、赤ちゃん、子供、お年寄りの食べ物の管理は、特に気をつける必要があるのです。たとえば、数年前、焼肉屋さんでユッケを食べて、亡くなってしまった子供さんがいました。大変な事件になり、今ではレバ刺しが食べられなくなってしまいましたね。同じものを食べても、助かった人と、亡くなった人がいるのは、こういう理由があるからです。

 

 

カビ

 カビは、お風呂場や台所でよくみる、馴染みのある生物です。食べ物にも利用されていて、チーズは、カビで牛乳を発酵させたものです。それから、医学的に欠かせないものの原料にもなっています。「ペニシリン」ってご存知ですか?抗生物質とか、抗菌薬というお薬の1つです。これは、青カビから発見され、つくられました。それまで人類が悩まされて来たたくさんの病気を、治す薬の原料です。

 

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 カビは、目で見ることはできませんが、顕微鏡で見ると、根を張っていて、まるで植物のような外見です。増える時は、胞子を出しますが、種類によってはこれが病気の原因になることもあります。有名な病気ですと、「水虫」は、カビの種類の1つです。それから、他の病気で免疫(身体を守る機能)が落ちてしまうと、口の中などにカビが生えてしまう時があります。でもこういった現象は、よほど悪い状態でない限り、起きませんから、健康な人には起きない、特別なことだと思ってください。

 

 

ウイルス

 ウイルスは、細菌やカビとは全く違う性質を持っています。まず、大きさがとっても小さい。顕微鏡で見るのもとっても大変なくらい、小さいです。さらに、細菌やカビは自然の中で生きていて、自分で増えることができます。でも、ウイルスは自分で増えることができません。餌を食べたり、動いたりすることができないので、風に乗って、あるいは他の動物に寄生して、運んでもらったり、増えたりします。それというのも、構造がとても生き物とはかけ離れているからです。

 

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 細菌やカビは、生き物ですから、細胞膜や、細胞小器官という、生き物が持つしくみを持っているのですが、ウイルスは、そういったものがありません。遺伝子が殻に入っているだけの、カプセルのようなものです。だから、ウイルスは生き物なのか?と問われると、うーん・・・と悩んでしまうようなものです。でも、インフルエンザやエイズなど、人間の身体に入り込んで悪さを働くようなものもあります。感染症(うつり病)最強と言われているエボラ出血熱も、ウイルスです。うーん、怖いですね・・・。

 

 

抗生物質は効くものと効かないものがある

 風邪やその他の病気で、よく病院で処方される抗生物質ですが、あれは実は、効くものと、効かないものがあるのです。抗生物質とは、簡単に言うと、「自分以外の細菌を殺す」薬です。生き物でなくてはいけません。ですから、カビやウイルスには全く効果が無いのです。風邪は一般的にはウイルス感染ですから、本当は意味が無いのですが、風邪で、免疫が落ちて、他の細菌に感染しているかもしれませんから、予防的に処方されているようです。カビには抗真菌薬、ウイルスには抗ウイルス薬というものがあります。

 

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 ちなみに、他の細菌を殺してしまう抗生物質ですが、細菌はとっても強くて、抗生物質に耐性(効かない、ということ)を持つものがあります。そうなってくると、薬が効かないので、大問題です。病院では特に問題にされていて、対策も取られています。家庭で抗生物質を飲む時は、最後までちゃんと飲み切らないと、耐性を持つ細菌が出て来てしまって、今度は薬が効かない病気になってしまう、ということがあります。もし、抗生物質を処方されたら、医師に言われた期間、きちんと最後まで飲みましょう。

 

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 ペニシリンは世紀の大発明でした。カビ、様様!ですね。細菌も、人間は古くから利用してきました。じゃあ、ウイルスってなにかに利用できたのかな・・・?実は人間の遺伝子の中に、ウイルスのかけらがたくさんあるそうなのですが、その話はとっても難しいので、今回はこれにて。