ひとりのセラピストのひとりごと

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平熱が低い?風邪の時はなぜ熱が上がる?体温をつくるしくみ

 1年で一番寒い季節になりました。雪もちらつくことがあり、朝起きるのがとても辛い季節です。特に女性で、自分は冷え性だと感じている方は多いと思うのですが、ご自身はいかがでしょうか。今回は、体温についてまとめてみます。

 

 

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体温はどこでつくる?

 体温は身体の色々なところでつくられます。それは、生きているから。高温生物は熱を保つことで命をつないでいるのです。

 

筋肉

 体温、つまり熱はエネルギーです。エネルギーは身体の色々なところでつくられています。たとえば運動する時。走ると、汗が出ますよね。それは、筋肉が運動するためのエネルギーを作って、それと同時に熱もつくられるからです。

 

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 とっても寒い時、身体はふるえます。これは、ふるえることによって、筋肉を動かして熱を作っているのです。「ふるえ産熱」と呼ばれます。私の学校は、喫煙所が外にあるのですが、スモーカーの人たちは、冬に凍えながらタバコを吸っています。足や手先がふるえるので、みんな口々に「ふるえ産熱、ふるえ産熱・・・」と言いながら凍えていますwちょっと変な光景ですねw

 

肝臓

 身体の中では筋肉のほかにも、エネルギーや熱をつくる場所があります。内臓もそのひとつなのですが、特に肝臓は、身体の中の化学工場ともいわれ、エネルギーの元をつくったり、要らないものを分解したりしています。このように、何かをつくったり、分解したりすることを「代謝」と言うのですが、代謝は身体のはたらきであり、何かが動いてこれが起きているわけですから、ここにもエネルギーが必要になります。

 

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 エネルギーが必要ということは、熱も同時に生まれます。身体の中で、エネルギーと、熱は、一心同体で、切っても切れない縁ものです。例えるならば、火力発電所を想像してください。火の力で水を沸かして、その蒸気でタービンを回し、発電します。電気と共に、火から熱が出ますよね。身体の中でも、このようなことが起きています。

 難しい言葉で言いますと、こういった現象は「生物学的エネルギー保存の法則」などという場合があります。これは医学というより、生物学とか、熱力学とか、そちらの方のジャンルになります。

 

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胃腸

 実は胃腸も熱をつくっています。筋肉は熱をつくる、と上述しましたが、胃腸も、筋肉の一種でできているのです。だから、お腹の中で伸びたり縮んだりして、「ゴロゴロ」「グルグル」という音が鳴ります。ちなみに、お腹の音は、医学用語では「グル音」と言います。わかりやすいですねw

 ご飯を食べて、汗が出た、ということありませんか?ご飯を食べると、胃腸が動いて、熱を作ります。こういった現象は、「食事誘発性産熱反応」とか、「特異動的作用」などと言われ、有名な熱の現象です。

 

 

体温の司令塔

 このように、体温は色々な場所からつくられているのですが、必要になったとき、つまり、身体が冷えているとか、気温が低いと感じた時、「熱をつくれ!」と命令する司令塔があります。これはもちろん、脳の中。脳は全ての身体のしくみの命令をしているところです。身体の中でも一番大事なところ。もし気温が高ければ、「汗を出せ!」と命令をしますし、気温が低ければ、「ふるえろ!」と命令をするのです。

 

 

ふるえろー!>

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 風邪を引いた時、熱が上がることがありますよね。大きな病気で高熱がでることもあります。あれは、身体のなかにばい菌がいるので、それをやっつけるために、脳の司令塔が熱をつくる命令を出しているからです。体温を何度に保つか?という基準の温度を、「セットポイント」と言いますが、風邪などの病気の時は、司令塔がそのセットポイントを上げているのですね。

 

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熱を下げるしくみ

 さて、熱が上がるしくみについては分かってきましたか?今度は、熱が下がるしくみについて、考えてみます。

 

放っておいても熱は下がる 

 ヒトの平熱は大体36度くらい。一方、気温はそれより低いことが多いですよね。熱は、高い方から低い方へ逃げていきます。そして、同じ温度になろうとします。熱湯をコップに入れて、そのままずっとおいておけば、冷めてぬるくなっていますよね。これは、気温と同じになろうとして、熱が逃げていくからです。

 

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 ヒトの身体もそうで、もし熱を作ることをやめれば、気温と同じくらいになります。ところが、体温は36度くらいの一定に保たれていますね。これは、生きているからです。恒温生物は、生きている間、身体の温度を一定に作り続けます。死んだ生き物を「冷たい」と言いますが、これは死んでしまったために、熱が作れず、冷めていっているからなのです。

 

早く熱を下げたい時

 夏の暑い時に、全力疾走したとしましょう。走ると筋肉が働くので、体温が上がります。でも、上がりすぎると、身体が壊れてしまいますから、急いで熱を下げようとします。走った後、あなたはどうなっていますか?汗がたくさん出ていますよね?暑い時に汗が出るのは、身体の熱を汗の水分がうばっていってくれるからです。汗を出すことによって、身体は熱を下げています。

 

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 また、お風呂やサウナに入った時はどうでしょうか。たくさん汗をかきますよね。これも、お風呂のお湯や、サウナ部屋の空気が暑いので、上がった体温を下げるために汗を出しています。

 

 

 

 

食べ物で体温は上がっている?

 身体を温める食べ物は何が思いつきますか?しょうが、とうがらし、など、スパイシーなものでしょうか。辛いと言いましても、しょうがととうがらしの辛さは違いますよね。

 

とうがらしは熱が下がる?

 とうがらしの辛さは、刺激的で、汗がたくさん出ます。口の中も辛くて、なんだか温まったような気がしますよね。でも実は、とうがらしの辛さは、身体を温めるよりも、むしろ汗をたくさん出して冷やす方向へ働きます。

 

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 口やのどがヒリヒリすると、暑くなったような気がするのですが、実はとうがらしのものを食べて身体が暖かくなっているのは、とうがらしの成分ではなくて、食事をとったためにおきる、胃腸の産熱によるのです。とうがらしは汗が出ますので、むしろ熱を下げるように働きます。暑い国の人たちは、辛いものをよく食べますが、これは汗をたくさん出して熱を下げるためなのです。

 

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生姜は熱が上がる?

 しょうがは漢方薬でもあるように、身体を温める作用があります。しょうがの成分によるのですが、これは生のしょうがよりも、乾燥させたものの方が優れているそうです。ですから身体を温めるためにしょうがを取るなら、漢方薬やお茶など、乾燥する加工のあるものを摂ることが重要です。

 

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 しょうがの身体を温める作用について調べてみたものの、しょうがの他の効能の研究が多く、もう少し時間がかかりそうです。しょうがには腫れや痛みを抑える、「抗炎症作用」や、ガンを予防する「抗がん作用」があり、そちらの研究の方がより盛んに行われているようです。しょうがについては、また機会を改めてまとめてみたいと思います。

 

 

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熱をつくるのは、生きているから

 生き物が温かいのは、生きている証拠です。生きているから熱を作り続けています。熱の高さ、つまり体温が変わるのも、それは生きている証拠です。ばい菌が入ってくれば、それをやっつけるために体温が変わっていきます。そしてやっつけおわれば、体温はいつもと同じくらいに戻るわけですね。

 寒い季節ですが、身体を冷やさないように、気をつけて、春を待ちましょう!では、今回はこれにて。