ひとりのセラピストのひとりごと

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ヒヨコを試験管に入れてすり潰す?ポール・ワイスの思考実験が変!人間は簡単なことを難しく考えるクセがある。

  「ヒヨコを試験管に入れて粉砕すると失われるものは何か?」

  という問題があります。

  なんじゃそりゃ?という感じですが、よくある哲学の思考実験です。解答例は「ヒヨコのたましい」とか「形」などですが、これを取り扱ったネットページが面白いので、皮肉っておこうと思います。

  皮肉かよ!

 

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元ネタ

  「試験管ヒヨコ粉砕」の元ネタは生物学の先生であるアメリカのポール・ワイスという方だそうです。生物学とひとことで言っても、更に色々な分野に分かれていくのですが、時々話合われるのが、「さて、どこからが命?」という問題。

 

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  例えば妊娠中絶は賛否のある難しい問題です。「殺人である」という意見があります。たしかに、人のカタチになったお腹の子を捨てるのは、殺人とも言えるかもしれません。

 

  では「受精卵」はどうでしょうか。受精卵はひとつの細胞で、人のカタチをしていません。これを捨てるのは、殺人とはちょっと違う気がします。

  しかし受精卵は観察すると生きています。これからどんどん分かれていき、人のカタチになっていくのです。それは生き物のようですが、これを途中で殺してしまうのは、はて、殺人では無い?

 

  う〜〜ん、難しいですね。

  こういうなぞなぞのような問題は時々話し合われます。

 

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  生物学の中でも、特に遺伝子を取り扱う場合、このなぞなぞのような問題が重要になってくるのです。法律にも規制がなく、答えも人それぞれで、大変決めにくい問題。

  例えば卵子や精子をお金で取引することとか、代理母の問題とか、胎児の遺伝子検査とか。「それって良いの?悪いの?」っていう問題がどうしても出てきてしまうんです。

 

  ヒヨコはすりつぶしたら、それは生物なのだろうか、それとも有機物の集合体なのだろうか、そのようなことを考えるための問題だったのでしょうが、ネットで見るページが面白いのでこれから実ページをあげたうえで皮肉っていきます(笑)

 

 

そんなに悩むなよ!みんな!

  「ヒヨコを試験管に入れ、完全に粉砕すると、失われるものは何か?」

  上述した生物学のなれそめ抜きで、これだけ問われたら、みなさんは難しいと思いますか?

  この問題は非常にオープンな問題です。

  オープンというのは、答えがいくらでもある、という意味。

  ですからあなたが答えものは全面的に正しい。何でもOK。魂、命、形、いかようにも答えられます。

 

 

回答その1

fundo.jp

  こちらは「東大生正解率8%」と書いてあります。東大といえば日本で1、2を争う学力の学校。とんでもなく難しそうです。

  うーん、読んでいても答えがよくわかりません。分かりにくいというか、答えではなく定義が書いてあるじゃないか。最後まで読んでも、つまりどういうこと?という感じがします。

 

 

回答その2

matome.naver.jp

  こちらは「難しすぎる・・・!!」とありますね。

  このページを書いた方には理解できなかったようで、結語のところに「とりあえず難しい哲学のようです」と書いてあります。いじって欲しいとしか思えないw

 

 

模範回答

  こちらは私が考える一番の模範回答が明言されています。

 

www.tawashix.com

 

  そんなのヒヨコの命に決まってんだろ!なめんなバカヤロウ!!

  とまでは書かれていませんが(笑)、問題に対する「は?なんで?」という率直な意見が書かれています。私はこの人と酒が飲めそうだ。

 

 

人間の性質

  さて、なぜ私が実ページを上げてまでこのネタをお話したかと言いますと、これらのページを見ると人間の脳の性質がよくわかります。

  人間の脳には簡単なことを難しく考える性質があります。もっと言うと、簡単なことを難しくしてしまう性質があるのです。

 

  ヒヨコはまず、試験管に入らない大きさですし、実験のためにヒヨコをすりつぶすというのは、一般では、常識的、倫理的に考えにくいことです。そしてヒヨコが殺されたうえで、「さあ無くなったものは何?」と聞かれると、命が無くなっていることは明白ですが、そんなに簡単なわけない、と考えてしまい、その答えが除外されます。

 

  混乱だらけですね。

  見たときに、誰でも「え?」と思うような問題です。

 

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  人間の脳の中には、「増幅回路」というものがあると考えられています。

  寝る前に考え事をしていたら、どんどん考えてしまって眠れなくなったことはありませんか?考えているうちに、不安が大きくなっていってしまって、ますます悩んでしまったり。

 これはその増幅回路が働いているためと考えられます。小さな考え事を大きくして、感情を追加します。ちょっと想像が難しいでしょうか。

  オーディオのアンプのような働きですね。アンプは音が聞こえるように、大きく増幅させます。

 

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  「ヒヨコ粉砕問題」を見たときに起きた最初の「え?」が、みるみる大きくなって、「難しい・・・!!」となってしまう。

  人間の性質がよくわかります。

  私が模範回答として紹介した方は、大変素直で本質を見る目をお持ちのようです。こういう方を、私は聡明だと感じます。

 

  こういった人間の「物事を難しくする」性質は日常にも非常に多く見られます。難しい、難しいと思っていたら、ある日突然、「あれ?な〜んだ」となるとき、ありませんか?

 

  難しいことって、案外、難しいと思うから難しい時があります。

 

  学校でも友達に勉強を教えている時、難しいと思うから難しいんだよ、「わかった!」と思ってやってみると案外できるよ!と言うのですが、「できない」という思い込みを覆すのはとても大変です。

 

 

  出来ないことがある時。

  難しいことがある時。

  あなたはそれを、出来ない、難しいと思い込んでいませんか?

  よく見てみると、それにはやり方があり、

  あなたが出来ないのは、そのやり方が正しく無いだけでは無いでしょうか。

 

  人は自分の可能性を、自分で諦めているだけかもしれません。