ひとりのセラピストのひとりごと

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日本のケア医療の夜明け?あはき・柔整、平成30年問題。カリキュラム改正

  今回は医療業界関係者向けの記事です。 

  鍼灸・あん摩マッサージ指圧・柔道整復は医師以外で開業権を持つ医療資格ですが、時々耳に入ってくるのが「平成30年問題」。

  これら資格者は開業権を持つものの、資質に個人差が激しく、不正請求問題も大きく取り上げられていることから、平成30年に学校教育カリキュラムを改定する予定になっています。

  今回は、私としては専門外ですが、大事なことなので、この「平成30年問題」について考えてみます。

 

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あはき・柔整の問題点

  日本の開業権を持つ資格者は、医師・あん摩マッサージ指圧師・鍼灸師・柔道整復師があります。中でも柔道整復師は保険利用が一般で、しばしば問題視されるのが、不正請求です。詐欺罪で立件されることもあり、大変大きな問題となっています。

 

 

保険の問題

  表立って出ていませんが、柔整師が離職する理由のひとつに、「会社の方針による不正請求に耐えられない」ということがあるらしい。会社は利益を出すために請求しますが、実際は治療が終わっているケースもあり、現場の医療者の良心が耐えられず辞めてしまうということがあるそう。開業すると経営を維持するためにやむを得ないこともあり、大変難しい問題です。

 

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  あはき(あん摩マッサージ指圧・鍼灸師)もこれについては国からの信頼を得ていないよう。保険のシステム上、柔整ほどは保険が使われないものの、「不正請求あるんじゃないの?」と思われている。私も同感です。

  (あはきの保険適用は医師の同意書が必要だったり、療養費支給だったりするので、少し手間がかかります。長くなるのでシステムの説明は控えます)

 

資質の問題

  それから私も日常で非常に感じているのが、「個人の資質」の問題です。

  自分が患者として治療院にかかった場合でも、自分が現場に出ている場合でも、医療者としての能力の差が激しすぎると感じています。はっきり言うと、良い医療者と悪い医療者の差が大きすぎる。 

 

  例えば同じ柔道整復師でも、一回も外傷の治療をしたことがない人がたくさんいます。同じあん摩マッサージ指圧師でも、リラクゼーションしかやったことがない人もたくさんいます。こうなってくるとペーパー免許です。

 

  これは他の資格者にも言えることですが、開業権を持つ特殊な資格としては、危険な要素であると思います。

 

環境の問題

  あはき・柔整は日本の文化的な医療であり、かなり長い歴史があります。西洋医学が発展したのは極めて近代で、それが輸入されたのは明治以降。普及はもっと最近で、昭和以降と言ったところでしょうか。それまではあはき・柔整師が外科的医療を担っていました。

 

  そういった歴史的な文化から今も医療職として開業権を持っていますが、時代と共に医療のニーズも変化しています。

 

  近年は超高齢化社会として、訪問医療のニーズが非常に高い。常に人手が足りないほどに、医療従事者が足りていません。外傷患者よりも、家の外に出られない患者が増えています。特にあはき師は、資格的に、この問題を改善できる期待があります。

 

 

平成30年カリキュラム改定

  このように、時代の変化と共に医療者に求められるものも変わってきています。これを学校教育の中で改善するために、平成30年に学校教育カリキュラムを改定しようという話し合いが行われ、決定しました。

 

私が接した学校教育

  私は今、現役の学生なので、現状の問題を感じています。

  日本の教育では一般的なのですが、決まった流れにそって物事を進めようとする教育があります。枠にはめるような教え方、とも言えます。

 

  例えば、患者さんが初めて来院した時、まず最初に名前を確認し、挨拶をし、予約の確認をし・・・・というふうに、台本通りに進めるように教えられます。

 

  医療とは、何が起こるか、どんな人がくるかわからないような、大げさに言うと切迫した現場だと思うのですが、接客業のロールプレイングのようなことを、臨床の授業で本気で教育されるので、私は非常に驚きました。最初は信じられず、私の学校だけだと思っていたのですが、どこも同じようです。

 

  学校の先生を見ていても、とても医療者には見えないような方もおられます。生徒でも医療者としての自覚が無い方が非常に多い。自覚は現場で持てばいいという意見もあるかもしれませんが、開業権を持つ資格者がそれでは遅すぎます。

 

改善するための改定

  これらの問題点は国も気づいていて、マズイと思っているようで、話し合いが行われていました。良かった。本当に。  

  カリキュラム変更は臨床的なコミュニケーション能力を重視していたり、運動学を導入していたりして、運動器に関する他資格者(PTなど)に近づいたものになっているようです。

 

  運動学が義務化されるのは良かったと思いますが、力学が関与するので文系の人は理解しにくく、泣く人が出てくるのが目に見えています・・・(笑)私もリハビリの授業で触れる運動学でお腹いっぱいという感じです(^_^;)

 

組織も変わる必要がある

  こういうことを言うと干されると思うのですが、まあ干されてもいいので書きます。(もう浮いてるから干されるのは時間の問題)

 

  専門職には集団があります。学会とか、協会とかいうやつです。

  あはきや柔整にも、いくつもの師会がありますが、歴史が古いので非常に横のつながりを重視する人たちです。ある師会が厚労省に呼ばれて、プライドを見せつけるような意見を言ったとかいう噂を耳にしましたが、どこの世界にもそういう方はいるんだなあと思います。医師会もすごいらしいし。

 

  でもそれじゃダメ。

  プライドでメシは食えません。

 

  現代ではあはきも柔整も医療従事者です。他人に足並み合わせられない私が言うのも何ですが、他の医療者に足並み合わせないと連携医療ができません。

 日本の法律では医師がいないと高度な医療ができませんから、少なくとも医師には足並みを合わせないといけません。日本に住むなら日本語話せろよ、という感じです。つまらない意地はるんだったら医師免許取りなさいという話。

 

  必要な患者さんに医療を届けられないなんて、医療従事者でもなんでもありません。ただの役立たずです。

 

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  しかし時代は変わってきていますから、柔軟な考えを持つあはき師・柔整師は増えてきているようです。インターネットを駆使している人や、最近非常によくお会いするのが訪問医療関係者です。医師・看護師・その他医療従事者と連携をとって治療を行なっています。意外と多いな!と思ったのですが、これが普通だから。

 

  私はあはき業界で色んな人に会っていますが、しょうもないことを言っている人もいれば、本当に賢い人もいて・・・これが大人になるということなのかあ、と思っています。

  もう、しょうもないこと言わないでほしい。見た目が悪い。イヤ。

 

  なんだかだんだん愚痴めいてきたのでこの辺で終わりにします。

  とにかく、平成30年にカリキュラム改定されるのは、良かった!本当に良かった!!