ひとりのセラピストのひとりごと

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「もしよかったら」メモにアドレスが!お客さんや患者さんに連絡先をもらう問題【命題】

 お客さんや患者さんにものをもらうことがあります。

 

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  タダでものをもらって喜ぶのは小学生までで、大人になるにつれ何か裏があるのでは・・・と疑心暗鬼になっていくもの。

  別の言い方をすれば、汚れていくものです。

  医療従事者も時々ものをもらいますが、私の中で一番もらって困るのが、連絡先

  扱いにこまる。どうしたらいいかわからない。期待されても困る。

  もらった瞬間に色々な考えがめぐります・・・。

  

  今回はそんな連絡先をもらった時の対処法を考えてみます!

 

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私の思うベストなパターン

  まず理想を想像してみましょう。

  理想は大事です。連絡先を渡す=ロマンス

 

  連絡先をもらうということは、プライベートな関係になるということ。そのお客さんや患者さんがハンサムで、自分のタイプの男性で、連絡を取り合ううちに、付き合うことになり、結婚する。

 

  そしてその人は実はお金持ちで優しくて趣味もカッコよくて、仕事はなんかの経営とかしていて「めりーさん、医学部に行きたいの?頑張りなよ、僕が応援してあげるよ。」と言ってくれて私は私立の医大に行けてしまう。

 

  21世紀のシンデレラに、私は、なる。

 

  と、そんな妄想が膨らみます。

  理想はいいです。妄想がはかどります。

 

  これで一晩、酒が飲める。 

 

実はやってみた

  実は何を隠そうめりーさんは、彼氏がいないわりに結構モテます(たぶん)。

  別に遊んでいるわけではないですが、時々気に入ってもらえていることは分かっている。ただ理想が高いのか?プライベートな関係になることはあまりありません。

 

  セラピスト時代にも時々連絡先をもらったりしていました。

  その中でひとりだけ、どうしても断りきれずに付き合った人がいました。

 

  私がセラピストを辞める時のこと。

 

  私のお客さんに、営業職の方がいまして、

  「実は、もうリラクゼーションは辞めようと思うんです。今までありがとうございました。」と言ったら

  「そうか〜〜。頑張れよ。よし、じゃあ飲み行こう!休みは〇曜日だったよね!?」

  と、凄まじい営業力であれよあれよと飲み込まれ、ぼーっとしていたらあっという間に連絡先を聞き出されてしまって結局付き合うことになった人がいました。

 

  これを人に言うと

  お前客に手を出したのか!!

  と言われたことがあるのですが、違う!どちらかというと手を出されただけだ!!と思うのに、なんだか立場上、強く反論できない。

 

  営業さんは仕事ができる。あっぱれな仕事っぷりでした。

  しかしどうも気が合わないと最初から思っていたので、長く持たずあっというまに私が逃げる形で破局。

 

  こんなことになるなら最初っから断っておけばよかった。

  自分の無力を痛感しました。

 

 

倫理的にどうなの

 さて、セラピストはまだ接客業という性質が強く、医療倫理は関係ありませんが、もし、もらった場所が病院だったらどうでしょう。

  病院では医療倫理が問われることがあります。

  物をもらうのもかなり悩ましいところで、私としては出来るだけ回避しているのですが、連絡先は回避しにくいというか、最も困るものの一つです。

 

 

  搬送していた患者さんが鍼灸師の先生だったことがありました(笑)

  患者さんだけど、先生。フクザツです。学生なんです、と話すと、そうか、頑張れよと意気投合。

  高齢の男性の方でしたが、とても良く話して下さいました。

  

  ある日、いつものように車椅子で搬送中に、なんだか患者先生が落ち着かない。

  エレベーターに乗り、二人きりになった瞬間、サッとポケットからメモを出し、

  「困ったら、連絡してこいよ。あ、でも大丈夫。無理はしなくていいからな。」

  と、連絡先をくれました。

 

  先生、今まさに、私、困っています!!!

 

  とは言えず・・・・

  「あ・・ああ・・・ううぅ〜〜〜ん・・・き、期待しないで下さい・・・」

  と汗をかきながら言い、その後は結局、連絡せず。

  患者先生もわかって下さっていて、普通に接して下さり、退院の日には、

  「立派な鍼灸師になれよ!

  と言って、握手してお別れしました。

 

  いい話だなあ(*´ー`*)

 

  いや、いい話はいい話なんですが、「え?連絡すればいいじゃん」と思われた方もおられるでしょう。

  でも私はしませんでした。

 

  なぜかというと、何しろ私の病棟はそれなりに重い症状を抱えて長く闘病しておられる方が多い。

  もし親しくなって、食事に誘われたら、その患者さんが何を食べていいのか分からないし、お酒なんか飲まれたらもうどうしようもない。

  病院の外で、私の前で倒れたら?それを想像して、断り切れる?

 

  難しい問題です。

 

  だから私はとどまりました。

 

倫理的正解

  私が思う、倫理的な正解は、「連絡先が書いてあるメモを受け取らない」です。

  受け取るので悩むことになるわけですから、どんな患者であろうと、絶対に受け取らないようにするのが正解かな、と思います。

 

  倫理とは難しい言葉ですよね。倫理とは、道徳的な正解、ルールです。しかし場合によっては答えが異なる難しい問題です。

 

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  救急救命医で、ご夫妻の患者さんと食事に行くほど親しかったのに、旦那さんが、転院の結果、亡くなってしまい、奥さんに転院させたことをとても責められた、という自伝があります。

  転院は、より良い設備が必要だったために、この先生は正しい判断であったと仰っています。

  ドクターとしての責務は果たした。いい仕事をしたと胸を張れるが、残念な結果だった、と。

 

  その判断が正しいのであれば、この場合、誤りだったのは「患者さんと親しくなったこと」だったのでしょうか。

  しかし、そもそもどこにも誤りがないようにも感じる。

  奥さまに責められて、傷つくことも、医師として必要な経験であるようにも思えます。だれにも正解がわからないのです。医療倫理は、このような本当の難しい問題がしばしば出てきます。

 

救急医 驚異の判断力

  アツい、素敵な先生です。興味のある方はぜひご一読なさって下さい。

 

 

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実際は

  さて、「連絡先のメモを絶対に受け取らない」と決めたとして、それは遂行可能でしょうか。

 

患者  「良かったら、これ・・・」

医療従事者  「いえ、いりません」

 

  こんなこと言えますか?(笑)

 

  きちんと仕事をしていると、患者さんは必ず好意を抱いて下さいます。それはもちろん性別に関わりません。

  そしてその好意を、連絡先として用意してくれるのは、純粋に嬉しいと思います。好意を持ってもらえているということが、純粋に嬉しいです。

 

  そんな好意を振り切って、「いりません」と言うのは、かなり厳しいものがある。

  患者さんもただ渡すだけじゃなくて、気を使ってくれて、良いタイミングで渡してくれるわけですね。断りにくいタイミングで・・・。うーん、私にはわからない。難しい。

 

  ベターなのは「規則で受け取れないんです」なのでしょうが、絶妙なタイミングで渡されると困る。

  強引に渡される場合もあるので、難しいなあ・・・と頭を抱えてしまいます。

 

 

患者は恋愛対象になるのか?

  さて、中には運命的な出会いを果たし、患者と医療者が結婚するなんてこともあると思うんです。セラピスト業界では時々聞くことですし、無いとは言い切れない。

  あると思います。

 

  あって欲しい。

  リアルシンデレラ。

 

  医療者は患者が恋愛対象に見えているのでしょうか?

  職場で看護師さんや女医さんにぶっちゃけトークを求めたいところですが、怖くて話しかけられないので、こんなしょうもない(私や読者さまにとっては由々しき問題ですが)話を仕事中にするわけにいきません。

 

 あくまで私の意見を述べてみます。

 

容態によるのでは

  私の病院には老若男女の患者さんがおり、私の病棟は程度はそれぞれ違うものの、比較的重い症状の患者さんが多いです。入院中にパソコンでひたすらお仕事されている方もおられますし、ご飯も食べられない方もいます。程度は人によって異なります。

 

  結論から言うと、私個人としては、患者さんは恋愛対象に見えない。

  心配な人でしかないです(笑)

 

  早く治して、もう戻ってこないでね、そんな気持ちで接しています。私は、患者さんに恋をすることは無いと思います。

 

 しかし容態がそれほど悪く無く、親しく話すようなイケメンがもしいれば、わかりません。そんな方を見たことがないのですが、もしいれば、恋をするかも?

 いずれにせよあまりに容態の悪い方は恋うんぬんよりも、心配なのと、作業があるので、そういう目で見ることはできないと思います。

 

 

正解は個人の判断による

  医療の中で、特別な金銭のやり取りがあったら、日本ではいけない事とされています。

  しかし連絡先はというと、「もう、自由!」というのが実情です。

 

  きれいごとで片付けられないので、学校で教えて欲しい重大問題の一つ。

 

  ・・・まあ無理だろうな。

 

 

  セラピストも、医療者も、白衣の皮を被った、ただの人。

  患者さんがもし、医療者に恋をしているのなら、連絡先を渡すだけ渡してみてはいかがでしょうか。ひょっとしたら、返事が来るかも。

 

 

 ・・・私は困ってしまうのですが・・・。