ひとりのセラピストのひとりごと

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鍼灸の研究者の集いに行って来た。その研究、何のため?学生は、現場の医療者が一番すごいと思う。

  先日、ご縁があって、鍼灸の研究者の集まりに行って来ました。

 「こわいから行きたくない」と半分は思いつつ、貴重な体験と感動していました。初めて接する研究者たちでしたが、学生として、看護助手として客観的に拝聴し、見聞が広がったと同時に、衝撃を受けました。

 

  誰ひとりとして、患者の話をしていなかったのです。

 

  今回は、一番偉いのは、現場で患者さんのために悩み、奮闘する先生方と思うんだよねな話。

 

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鍼灸の研究ってどんなもの?

  色々な発表がありましたが、今回のお題は医学的なテーマではなくて、日本人と鍼灸、社会の中で、鍼灸ってなんぞや?みたいなお話でした。

  難しいことは省きますが、法律の話とか、歴史的な背景とか、そういうお話でした。

 

  私が最も優れた発表だったな、と感じたのは、国内最大手の鍼メーカーの、セイリン。セイリンの営業さんが、日本全国、全ての鍼灸治療院へ行って、治療院の数を数えました、という発表でした。

  他の発表は、歴史はこのようですとか、私はこう考えますとか、主観的で具体性が無いものが多かった。言い方が悪いですが、自分の考えを押し付けるようなものが多かったのですが、セイリンは客観的な事実を述べるに留まっておられました。端的でわかりやすくて、本当に良かった。

 

  こういうのが発表だと思うんですけど、他の先生方はだらだらと長い時間話し続けて時間が押すような感じ。

  研究者って、おしゃべり好きなおっさんの集まりなんかなあと思いました。

 

拝聴者の意見

  質疑応答コーナーで、拝聴者の先生が、「鍼灸の問題点はこれだから、偉い先生方に、こうしていって欲しいと道筋を立ててもらえたら良いと思う」というような事を仰っていました。

  私もそれは同感で、発表会で発表していても何にもならないから意味ないよなーと思っていたのですが、この答えに驚いた。

 

  「では、あなたがやってください

 

  ええー!!すげえ!!!

  ((((;゚Д゚)))))))

 

  偉くないとこんなこと言えないですよね。すごい偉いんだなあ。なんとか大学の教授だもの。

  だから、こういう発表会って、本当にしゃべりたい人だけのもので、その先とか未来とか、そういうものって無いんだなあと思いました。

 

目的の無い研究 

  普通、研究論文って、テーマや動機があるんですよね。

  頂いた論文集で面白いなあと思ったものが、ベトナム人と日本人の先生が書いたもので、「ベトナムに日本の医療システムを導入できたら、色んな人が助かると思う」というのが動機で、序論(まず、はじめに・・・みたいな文章)に書いてあったんですよ。はあ!立派だなあ!と感心したのですが、この会にいらしていた先生で、発表の動機を話している方が1人もいなかった。しゃべりたい人がしゃべるだけの場だった。

 

  学校の先生でもそういう人っているんですよ。

  授業に好きな事を好きなだけしゃべって終わる、みたいな。そういう先生はみんなに嫌われていますね。当たり前だ。

 

  大勢の前で話すなら、その人たちの迷惑を考えないといけないんですよね。

  ましてやお金を取って会を開くとなると、お金ぶん、何かを還元しなきゃいけないじゃないですか。金銭のやり取りとはそういうことです。

  で、そういうことが全く考えに無いようだったので、偉い人って、働いてお金を稼ぐっていう感覚が身についてないんだなあって思いました。

 

  だからたくさんの人が来てましたけど、すごい不満に思っている人は多いんじゃないかな。現場の人となると、なおさら。

 

せっかくなので一番偉い人に質問してみた話

  私は学生なので、こういう偉い人たちと会う機会って全くありません。

  具体的に書けないような経歴の方々だったのですが、一番偉い人に思い切って質問してみました。

  どのくらい偉いかというと、たぶんあなたの想像を超えた偉さです(笑)

 

  「私は鍼灸学校3年生です。日本の医療システムに興味があるのですが、勉強するとしたら、どこで、何をやればいいですか?

 

  という質問をしました。

  実に簡単な問いですね。

  ですから、私は「それならこういう学部に行きなさい。たとえばこんな大学がありますよ。」みたいな答えが返ってくるだろうと思っていたのよね。

  そしたらですね

 

 とても偉い人   「え・・・だって大学、出てないんでしょ?何も・・・ないんだよねえ。現場出るとか・・・」

めりー  「となると、先生は学歴が無ければ、現場の連携医療チームに入った方がいいとお考えですか?」

とても偉い人  「いや・・・あ、あの人に聞いてみればいいんじゃない・・・」

めりー  「・・・(絶句)聞いてみます。ありがとうございます!(すごい笑顔

 

  さすがとても偉い先生だわ。私の予想のナナメ上を行く返答であった。

 

  誰かが天才だって言っていた、とてもとても偉い先生。

  参考になりました。

 

 

結局一番偉いのは、現場の医療者だと思う 

  とまあ、偉い人、すごい人に会って来たのですが、感想としては、

  あんまりすごくねえな・・・。

  って感じです。

 

  学生の私としては、

 

  病院で寝ずに働いて死にかけていて、でももっと死にかけている患者さんの心配をしているドクターとか

 高齢者の訪問医療をしていて、患者さんの体調維持のためにドクターとケンカしながら同意書をもらってくる鍼灸師とか

 スキー場で半泣きしながら震える手で骨折の整復をする柔整師とか

 ボケたおばあちゃんと心を通わせて感動して号泣する看護助手とか(これ私) 

 見ず知らずの学生の留学の工面をしてくれる研修医とか

 

  こういう人たちの方が100万倍すごいわ。

  レベル違いすぎる。

 

  だから、私がやりたいことは研究者ではないんだな、ということが分かりました。

  研究はやってみたいです。でも、それは患者さんのためでないといけません。患者さんと、医療者、どちらも救えるような研究をしてみたい。

  ただその場所は、こういう人たちと同じ場所ではないんだなと思いました。

 

  この日にお会いした研究者の方々は、誰一人として、患者さんのことを考えていませんでした。

  「患者」という言葉が、一度も出てこなかったのです。

  誰のための研究?何のための研究?

  誰のためでもなく、何のためでもない研究をして、偉くなるのであれば、私は偉くなりません。

 

 

  こういうことも、偉い人を見なければ知ることができなかった。

  そして、自分が偉い人よりも、もっとずっとすごい、優れた人たちに囲まれていることも分かりました。

  本当にいい勉強になりました。

  関係者の方々にこの場でありがとうございますと書きたいものの、たぶんこれを読んだら怒られるので、怒られた時に感謝を伝えたいと思います(笑)

 

  ありがとうございましたー!!