ひとりのセラピストのひとりごと

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鍼灸学生が中国の病院を巡ってきた!中国医療の心の広さとカルチャーショックと私とあなた

  中国の北京と大連へお一人様ひとり旅、短期留学、病院巡りをして来ました。訪れた病院は実に5つ!どれもかなり大きな医療センター。

  臨床を見学させて頂きましたが、東洋診療科だけでなく、病院の色々な場所を見学させて頂きました。ほとんどが英語の通訳でキツかったのですが、行って見て体験して感動!

 

  今日は中国留学・医療/病院編をお送りします!

 

中国の病院事情

  日本の総合病院は、ほとんどが西洋医療のみ。漢方医や鍼灸師のいる病院は数が限られています。日本の場合は東洋医療を受ける場合は、専用の医院や治療院へ行かなければいけません。そこには医師がいたりいなかったりなので、重要な病気の可能性がある時は、総合病院へ別途行かなければいけないシステムになっています。

 

  中国では総合病院の色々な科と肩を並べて東洋診療科があります。

  例えば腰痛の場合、日本では整形外科に行きますが、中国ではレントゲンなどの検査の後、異常が無ければ東洋診療科へかかることになります。

(病院や担当医によって東洋診療科へ回さないこともある)

 

 

中国の医師の種類

  中国の医師は、2種類あり、「西洋医」と「東洋医」が病院で働いています。

  西洋医は日本の医師と同じですが、東洋医は東洋医療の勉強をしており、日本で言うところのはり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師の知識を持った医師です。

  ただし、日本の東洋医療専門家はほとんどが専門学校で学んでいますが、中国の場合は医学部です。西洋医も、東洋医も、2年間は同じ授業を受け、その後選択で西と東に分かれるそう。

  また、日本の場合は医師以外の資格者はレントゲンなどの検査、薬の処方のオーダーが出来ません。よって、東洋医療専門家も検査や投薬なしに治療を行うのですが、中国では医師が東洋医療も行いますので、はり治療を行う前にレントゲンをオーダーしたり、治療の後に漢方薬を処方することがあります。

 

  病院には調剤室も併設されていますが、西洋薬(日本の病院でもらう白い薬)の薬局のほかに、漢方薬の調剤室も別に設置してあり、医師が必要に応じて処方しています。

 

日本と中国のシステムが違いすぎて大変だった

  私は日本の鍼灸学生で、医学部生ではありません。ところが中国では鍼灸を勉強しているのは医学部生です。

  なのでどこへ行っても私がドクターではないということを理解してもらえませんでした。

 

  やりとりは常に英語でしたが、「めりーさんは何の専門医なの?」「日本はドクターになるのに何年かかるの?」などとやたら尋ねられたのですが、私の学科は専門はありませんので、「専門はないんです」「私はドクターじゃないんです」と説明しても、想像できないようで、分かってもらえませんでした。

  「私はセラピストです」と表現したのですが、これでも通じないので驚きました。

  最終的には面倒なので説明することをやめました(笑)

 

  鍼灸師は英語にすると「Acupuncture Therapist」(アキパンクチャー・セラピスト)なのですが、あちらではドクターしか鍼(針)を打たないので、アキパンクチャー・ドクターと言うほうが正しい。

  世界的には中国医療を行う人のことを「TCM Doctor」と言いますので、セラピストと言うと「は?」と言われます。日本ってかなり特殊なシステムのようです。

(*TCMとはTraditional Chinese Medicine 中国伝統医療の略)

 

 

中国の病院の様子

  北京と大連合わせて5つの病院を回りましたが、治療の様子はインターネットで公開するわけにはいきませんので残念ながらお見せできません(´;ω;`)

  しかし受付や調剤室、検査室の様子は日本とそう変わりません。

  新しい病院では建物がとても綺麗で洗練されていますし、古い病院では「ここ大丈夫か!?」というくらい汚い(笑)私の働く病院もとても古い建物なので、似たようなものだなあと感じました。

 

 

古い国立病院

  こちらは国立の東方病院。

  古い病院で、通訳の方に院内を見せて頂きました。

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  CT室やX線室、心電図室も見てきたのですが、写真の撮り方がけっこう雑で、こんなんでも大丈夫なんだあと驚きました(笑)

  心電図計測器はポータブル(小型タイプ)だったのでそれでも驚き。

  こんなんで大丈夫なんだあ・・・。

 

  入院病棟も見せて頂きましたが、日本とさして変わらない様子でした。

  職場が循環器だと言ったら、じゃあ連れて言ってやると言われたものの、電子キーロックがあってみることができませんでした。ショボーン。

 

 

  こちら救急外来。

  救急車が停まっています。

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  どうでもいいけど中国の救急車、ベンツだった。

 

  東方病院で通訳をしてくれた研修医です。

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  ピンクの髪の男の子が院内を案内してくれました。

  色々な場所を見せてくれましたが、「僕も初めてなんだよね・・・」とおそるおそる院を回りました(笑)彼の勉強にもなったようだw

  ふたりともマレーシアからの留学生で、英語が堪能でとても助かりました。

 

 

一生忘れない、神経内科の治療室

  こちらは4日目に見学した「中日友好病院」。

  名前の通り、日本が協力して作られた病院です。外来棟は日本が設計したということで、かなり日本の病院に近い作りになっていました。

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  建設や技術を提携した日本の大学・病院・会社の刻印が入ったプレートが無数に飾ってありました。

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 有名どころだと某国立大学や有名私立大学を発見。

 私の病院は無いようでしたw

 

  こちら中医診療科の入ったビルのフロアガイド。

  歯科口腔外科や整形外科と同じ建物に鍼灸科が入っています。

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  「問診」というのは日本では患者の話を聞くことを指しますが、中国では「外来」という意味です。漢字がちょっと違いますね。

 

  中日友好病院では神経内科の治療を見学しました。診察室に入ると、ちょうど顔面麻痺患者の画像診断をしているところで、まさに学校で習ったことをやっていて、復習になりました(笑)

  画像はMRIだったのですが、素人が見ても「それ・・・ブレてない・・・?」と思うような感じの画像だったのですが、気のせいだろうか。うーん。

  教授が精密検査を指示し、顔に針を打っていたのですが、恐ろしく数が多かった。もう誰かわからんくらい打ちまくっていました((((;゚Д゚)))))))

 

  その後、循環器に入院中の患者が外来で来ました。主訴はめまいだそう。

  日本ではめまいっていうと耳の周辺に針を打つのですが、この患者は心臓病ということで血瘀証(東洋医学の心臓病の原因の1つ)で取ったらしく、背中の背部兪穴に瀉血をしていました。

  瀉血とは血を抜くという意味ですが、針の瀉血は皮膚をほんの少し切り、わずかに出血させるもの。

  日本では瀉血が法律によって禁止されているのであまり見ませんが、中国では専用の針(英語で「ナイフ」と言っていました)で皮膚を切り、出血させていました。

  わずかに・・・と言うものの、見ていると切皮音が聞こえてくる。

  ザク・・・ザク・・・

  ひいい・・・痛そう((((;゚Д゚)))))))

  患者さんも「嗚呼」と声をあげていた。ひいい。

 

  日本はあまり径の大きい針を使いませんが、中国では瀉血や埋針という特殊な針はとても径が大きいので、傷口も大きくなります。普通の針では消毒はエタノールでしたが、傷口の大きな治療ではエタノール消毒の後にヨードでも消毒していました。

  日本でも注射針の径が大きいとき、例えば透析の針ではヨードで消毒をしていたので、消毒は世界共通なんだなあ、と発見。

  うーん、勉強になるなあ。

 

 

  この日は最も濃い見学をしたと思います。

  教授が真剣に私に訴えかけていました。

 

「いいかい。どんな治療も、70%は患者の話を聞くんだ。そして、治療は30%。どんな病気もだよ。話を聞くことが最も大切なんだ。」

 

  本当に良い先生で、ぜひまたお会いしたいと思っています。

  お別れの時に、「次に来るまでに中国語練習します!」と言い残しました。

  ・・・やらねば・・・・。

 

 

大連オーシャンビュー病院

  場所を移して大連(北京から飛行機で1時間ほどの半島)の病院です。

  超リゾート地の大連。病院も綺麗でゴージャスでした。

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  ゴージャスな見た目とはうらはらに、超ユルイ病院でもあった。 時間のゆっくり流れるまったり病院。

 

  この病院は外部の紹介だったので結構好きにブラついたり写真を撮ったりできました(笑)

 

  内科の受付です。

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  レントゲン室やCT室が開けっ放しでした(笑)

  もちろん撮影中は放射線が出ますので封印していましたが、使ってない時は丸見えだった。

  こちらCT室。中国にも見慣れたドーナツが。日本と同じですね。

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  こちら検体検査室。顕微鏡や遠心分離機が奥に並んでいました。

  私は職場で毎日行く縁のある場所。パシャり。

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  珍しがって病院内を見ていると、ガイドさんが「何が面白いのかわからん」と呆れていました。ダヨネ。

 

 

漢方蒸気治療を体験

  大連の病院はそりゃあもうマッタリとした家庭的な診療室だったのですが・・・面白そうな部屋があったので教授に頼んで体験させてもらいました。

  中薬燻蒸。読めない。

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  なんでも穴の空いたベッドに横になり、薬の蒸気で蒸されるという治療だそう。

  

  こちらベッド。穴がたくさん空いていて、下から蒸気が出ます。タイマーが付いていて、時間になると勝手に電源が落ちるそう。

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  部屋の中は漢方薬のなんとも言えないいい香りが立ち上っていました。

  いい匂い〜〜(´ω`)

 

  がんばって自分で写真とってみた。

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  靴下と服が置いてあってゴメンナサイですね(笑)

  ポカポカ暖かくて、本当に気持ちよかった!これは日本に欲しい!!

  日本にも「よもぎ蒸し」というお尻だけ温めるものは体験したことがありましたが、全身蒸せる大きな機械はみたことがありませんでした。ぜひ輸入してほしい〜〜!!

 

 

  北京ではすべてディスポーザブル(使い捨て)の針を使っていましたが、大連の病院はこんな・・・きったねーような針まくらに乱雑に刺さった針を使ってて結構ショックでした(^_^;)

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  大丈夫なのかい・・・。

 

  研修医はおやつを食べながら宿題やってた(笑)

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  おやつ(ひまわりの種子)、教科書、ノート、あとパルス(低周波治療器)(笑)

  そうそう、北京も大連も、すべての病院でパルスは必ず使っていました。

  なんで流すの?と聞くと、「経絡が流れるから」とものすごく説得力のある説明を頂きました。日本ではそういった考えが無い(というか聞いたことが無い)ので、中医には中医の説明をしてくれる中国の教育がうらやましいなあと感じました。

 

 

  それから病院で吸玉もごくふつうに行われていました。

  吸玉は、ガラスの玉の中を火で炙り、内圧を下げて皮膚にくっつけます。皮膚下の循環が改善される治療方法です。

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  日本では私はあまりみたことがありません。

  ポンプ式のものが火を使わないので便利だそうで、なぜかエステサロンで受けたことがあります(笑)

  中国ではすべての病院で火を使った吸玉をしていました。

 

 

 

  ・・・と、ほんの一部ですが病院で見学してきたものをご紹介致しました。

  病院のほかにも、医療品店や書店などを回りましたので、続編を後日書いていこうと思います。

  いやあ、中国旅行、本当に濃かった。まだまだ書ける。

  10日行っただけでこれだけ書けるなら海外旅行で稼げるかもしれんぞ・・・!(笑)

 

  では、またw