ひとりのセラピストのひとりごと

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手に職つけた、ひとりのセラピストのブログ。意識低い系。

低周波治療器の2つの作用と正しい使い方。首や腰のコリにはコンパクトで効果のある医療機器を使おう。

低周波治療器は接骨院や整形外科でよく使われている一般的な医療機器です。低周波治療器には血流をよくしたり痛みを和らげたりする効果があります。

しかし実は正しく使うにはコツがあります。

今日は低周波治療器の正しい使い方を解説します。

勝手に筋肉が動く!?低周波治療器のウソ・ホント

低周波治療器は接骨院や整形外科でよく使われている医療機器です。コンパクトな家庭用も市販され、自宅のセルフケアに使うことができます。

 

低周波は周波数の低い電気です。電気は抑揚があり波のようになっています。この波の数が少ないものが低周波と呼ばれています。

 

詳しくはこちら

panasonic.jp

 

電気を流すと体が勝手に動く!?筋肉が動くしくみ

低周波治療器を体につけると、筋肉が勝手にプルプルと動く感覚がします。これは電気が筋肉に伝わり、筋肉が収縮するためです。

筋肉は脳からの神経によって命令を受けています。神経は電気ケーブルのようなものです。筋肉は神経からの電気を受けると収縮します。

 

筋肉の収縮には種類があります。

電気が「パッ」と流れただけでは体を動かすような強い収縮は生まれません。

短い時間だけ電気が流れると、「ピクッ」という程度にしか動かないのです。 

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体を動かしているときには、脳からの電気が何度も、増幅されるように重なり合います。強く重なり合った電気が流れると、「ぎゅーっ」と筋肉が収縮するのです。

 

動物の体はこの流れを一瞬で行なっています。自然の力は、すごいですね。

 

低周波治療器でマッチョになれるか!?ダイエットと低周波

低周波治療器はEMSとも呼ばれています。Electric Muscle Stimulationの略だそうです。

最近はダイエット用のEMSグッズが市販されています。

テレビコマーシャルや通販で、マッチョな人がつけていると印象的ですね。

 

EMS詳しくはこちら

www.nishinakajimaclinic.com

 

患者さんにも言われたことがありますが・・・EMSで筋トレして楽にマッチョになれないか!?と思いますよね。楽なのがいいです、やっぱり(笑)

 

低周波治療器の電気は小さな電気です。電気が小さいので「ぎゅーっ」というような強い収縮は生まれません。

筋トレは筋肉を限界まで収縮させないといけないので、理屈の上では低周波だけでマッチョになることはできないと言えます。

 

やはり何事も多少の苦労は必要なのかもしれませんね^^;

 

正しく知って、うまく使おう。低周波治療器には2つの作用がある。

低周波治療器は電気を流して筋肉を収縮させることができます。体に電気を流すと色々な作用が生じますが、低周波治療器のコリに対する作用は大きく分けて2つあります。

 

頑固なコリに!血行を改善する効果

低周波は筋肉を収縮させます。筋肉は体を動かす重要な臓器です。しかし他にも体にとって大切な作用があります。

 

血液は心臓からのポンプ作用によって全身に流れています。血液が流れる血管は一方通行で、心臓からの「行き」の血液は動脈を通り末梢まで届きます。

一方で「帰り」の血液はポンプがありません。静脈を通って心臓まで戻ってきますが、ポンプがないので動脈に比べ血液が流れにくくなっています。

そこで「帰り」の血液に重要なのが筋肉の収縮作用です。

筋肉が収縮すると、血管も圧迫されるので血液が「ぎゅっ」と流れるようになっています。

これを筋ポンプ作用と言います。

 

コリは血行が悪くなったことが原因です。

低周波治療器が作る筋ポンプ作用によって血流がよくなり、コリが改善します。

 

電気のピリピリが体にいい?痛みを弱める効果

低周波治療器で体に電気を流すと、つけている部分でピリピリするときがあります。

このピリピリ感は、電気が知覚神経に流れているためです。

 

知覚神経とは、「何かを触っている」「温かい」「痛い」などの皮膚などの感覚のことです。電気ケーブルの先がセンサーのようになっていて、色んな感覚をキャッチして脳に届けています。

 

電気がセンサーに当たると、「ピリピリする」という感覚を感じます。一方で筋肉だけに流れると、ピリピリ感は全くありません。

低周波治療器は皮膚にくっつけるので、どうしても知覚神経に電気が流れてしまうことがあります。

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しかしこのピリピリ感が、低周波治療器の大切な作用です。

コリなどで痛みがあるとき、電気のピリピリを感じると、電気の感覚の方が優先されてコリの痛みが気にならなくなることがあります。

そのあと電気を止めても、コリの痛みはきになりません。

これを鎮痛効果と言います。

 

薬を飲まなくても痛みを弱めることができるので、体にとってよい治療法です。

 

痛みを弱める効果にはコツがある!痛みのメカニズムと低周波治療器のポイント

電気のピリピリ感の鎮痛作用にはちょっとしたコツがあります。

 

まず電気が流れる部分のパッドをつけて、スイッチを入れます。このときは軽く感じるくらいの強さが適度です。

2〜3分ほどそのまま流し、少しだけ電気を強くします。さっきよりピリピリするな、くらいがちょうどいいです。

2〜3分後にまた少し強める、これを繰り返します。全部で10分〜15分ほどになる治療がよいでしょう。

 

分からないことだらけ?痛みのメカニズムは未解明

低周波治療器で痛みが弱まるのには、痛みのメカニズムが関係しています。

痛みのメカニズムについては完全な解明がされていません。なかなか研究の難しい分野です。

 

お薬やマウス実験などで脳内麻薬が痛みを消している!という研究がありました。

脳は痛みの感じ方をコントロールして命を守っています。

電気などの刺激が長く続くと、脳から痛みを消す物質が出ることがあります。脳内麻薬という言葉は有名です。脳内麻薬はモルヒネと似た作りになっていて、痛みを消す作用があります(内因性オピオイド)。

 

電気が体にいいことは古代から知られていました。

昔は「しびれエイ」とか「電気ウナギ」を使っていたとか。これはさすがにちょっと怖いですね^^;

 

人体には個人差がある!鎮痛治療の注意ポイント

ただしピリピリ感の感じ方には個人差があります。

同じ強さを違う人に流すと、感じる人と感じない人がいるので注意が必要です。

 

ピリピリ感があると筋肉が必ず収縮するわけではありません。 感じるけど筋肉は動かないということがよくあります。

これは電気が筋肉に届く前に神経のセンサーがキャッチしてしまうためです。

筋肉が収縮していなくても、電気を感じていれば効果が得られます。あまり強い刺激は人体にとって良くはないので(安全性が高いので悪くもないとは思いますが・・・)、あくまで適度に感じる程度にとどめましょう。

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やりすぎは効果が半減?低周波治療器のデメリット

血行をよくしたり、痛みを弱めることができる低周波治療器。

とはいえ万能というわけではありません。使う頻度にもポイントがあります。

 

低周波治療器の電気は弱い!奥の筋肉はほぐせない

人間には自分で電気を作っている内臓があります。一番大切なのは心臓です。

心臓も筋肉でできています。心臓の中心部が同じペースで電気を「パッ」とつけて、心臓の筋肉がそれを受け取り順番に収縮していきます。

電気を「パッ」とつけている部分をペースメーカーと言います。ペースメーカーは心臓のポンプ作用にとても重要です。心臓の病気はペースメーカーがうまく働かない場合に人工のペースメーカーを入れることがあります。

 

人間の体に電気を流すとき、一番怖いのが電気が心臓を流れてしまうことです。ペースメーカーの電気が狂ってしまうので、うまくポンプが働かなくなります。

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低周波治療器は絶対に心臓に電気が流れないように、電気の力を弱くしています。

このため奥まで電気が届きません。

パッドの接している部分の筋肉にしか、電気が流れないようになっています。

 

筋肉は体の中で折り重なっているので、奥の筋肉は低周波治療器で治療することはできません。

奥の筋肉に電気を流したい場合は、とても細い医療用のハリを筋肉に刺して低周波を流すことがあります。これは鍼灸治療院や接骨院、一部の病院で行われている治療方法です。

 

多すぎても少なすぎてもダメ!使用頻度には気をつけよう

低周波治療器は安全性が確認されています。基本的に毎日行っても問題ありません。

しかし臨床マッサージ師としては、可能なら3日おき、週末だけなど感覚をあけていただきたいです。

 

毎日やると慣れてしまうので効果を感じにくくなったり、どんどん強くしてしまったりすることがあります。慣れると電気の感じ方が鈍るためです。

これは人体にとってよいことではありません。治療によって体が変化してしまうことは避けるべきことです。

感覚をあけると慣れにくくなったり、体が自分で回復させようとしたりします。

低周波治療器の効果的な使い方は、毎日使わない。つらいときだけにすることです。 

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電気を流しても大丈夫?低周波治療器の禁忌

低周波治療器は体に電気を流す医療機器です。

人工ペースメーカーを入れているなど、心臓に障害がある方は使えません。また高熱や下痢、吐き気など体調不良も悪化の原因となることがあります。

パッドをつけて電気を流すので、治療部位に怪我がある場合もやめましょう。筋肉の収縮によって血が出たり、痛みがでたりすることがあります。

妊婦さん、幼児も使えません。

 

家で便利に使える低周波治療器のおすすめ

低周波治療器は本体に端子を接続して使うものが多いです。コードと本体がついているのは少々うっとうしいですよね。

ドクターパッドテンスはコードレスの低周波治療器です。非常にコンパクトなので、低周波治療器というよりもはや湿布のよう(笑)

 

世界中で売れている低周波治療器ですが、日本の管理医療機器認証を受けています。

小さいので持ち歩くのに便利です。会社の休憩中や旅行先で使うことができます。

特におすすめなのはデスクワークの方です。

長時間、座った体勢でいると足にむくみ感やだるさが出ることがあります。そういったときはデスクの下でふくらはぎに貼れば、その場でマッサージを受けることができます。

 

お値段も2個セットで6500円と大変リーズナブル。

いい時代になったもんだなあ。

 

 

自宅用の低周波治療器は操作が簡単で安全にマッサージをすることができます。つらいときのセルフケアにおすすめです。

低周波治療器は正しい使い方で便利に利用しましょう。

どちら様も、お大事に。