ひとりのセラピストのひとりごと

ひとりのセラピストのひとりごと

手に職つけた、ひとりのセラピストのブログ。意識低い系。

誰でもできる医療系の仕事、あん摩マッサージ指圧師。患者さんの心のケアができるマッサージ業務。こんなにいい仕事は他にない。

今日は新職場で施術見学してきた。

明日からもう独り立ちなので、色々勉強になった。

新しい仕事は訪問マッサージだ。

マッサージ師にも資格持ちと無資格と色々あるけど、資格持ちに許された独占ステージが訪問医療マッサージだ。

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訪問医療マッサージは医療保険を適用してあん摩マッサージ指圧師国家資格者が患者の自宅へ出向きマッサージする。

医療保険ユーズ前提なので色んな社会福祉関連の人と連絡を取る。

でも連絡係はあん摩マッサージ指圧師ではなく、別の人だ。

あん摩マッサージ指圧師は単にマッサージをしに行くだけである。

 

最初はそれなりに評価をするけど

(ここで言う評価とは、体のどの部分にどれくらいの不具合があるかどうかを医学的に測ること)

それは病院と違って結構ざっくりのようだ。

病院職員だった私にはとても簡単に感じた。

 

 

今日の見学は患者の個人宅に行って施術風景を見た。

患者がマッサージを利用するのは初日らしい。

あいさつもほどほどに、先輩がマッサージをしていた。

今日の患者は脳卒中で寝たきりになったそうだ。

こういう人は非常に多い。

私が以前勤めてた病院でも、ほとんどの人が脳卒中を経験していた。

 

先輩が揉んでいると患者はウトウトし、目をつぶっていた。

それを見て家族が、

「良かったね、マッサージ気持ちよくて…良かったね…」

と涙ぐんでいた。

 

家族の話では脳卒中は致命的だったらしく、命からがら助かったそうだ。

患者の自立は諦めて、穏やかに過ごさせようとしている。

 

患者が少しでも良い気分になってくれたらと

家族はマッサージを希望していた。

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私は、マッサージに医療が求める治療効果はあまり無いと思っている。

もちろん痛みを減らしたり、悪化を防ぐ効果があることは科学的にも証明されている。

私はドクターに説明したら、納得してもらえると思う。

そのくらいしっかりした根拠がマッサージには、ある。

 

しかしマッサージはあくまで対症療法でしかない。

脳卒中の麻痺を回復させたり、自立させたりできることは、ない。

絶対にない。

 

マッサージは根治できない療法だ。

 

 

マッサージ師界隈は「患者を治す」という意識のある人がいる。

カリスマ先生とか、それに憧れる人とかがよくいるけど

それは元々レベルの高い人の不具合を改善するだけであって、病気の根治は不可能なのだ。

治る人はそもそも軽傷である。

医療マッサージは重症患者を取り扱うので、カリスマ先生みたいに「私が治してみせます!」的なことは口が避けても言えない。

もし言っている人がいたら、その人はダメな人だ。

 

 

 

 

私たちは、患者を癒すことはできても、治すことはできない。

 

 

 

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にも関わらず…

 

 

 

それにも関わらず…

 

 

患者や家族は

「楽になった、ありがとう」

と言う。

 

時には泣きながら言うこともある。

 

 

マッサージという、本当に小さな、弱い医療手段が

 

彼らの何かを救っているのだ。

 

 

 

 

 

ひとの手が

ひとを、救う。

 

 

 

 

 

マッサージ師はいい仕事だ。

決して強くはない。決して治療効果が高くはない。

壊れてしまった生体を、元に戻すことは人の手だけではできない。

こんなにもか弱い私たちの手。

 

 

でも…

 

 

この手にしかないチカラがあるみたいなんだ。

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それは患者や家族にしか分からない気がする。

 

彼らがなぜ、マッサージ師に感謝するのか、

真の理由は、彼らにしか分からない。

 

マッサージ師にも、分からない。

 

 

分からないけど…

そんなに喜んでもらえるなら、やりたいじゃん。

 

大したことじゃないけど…

私で良かったら、マッサージします。

 

 

マッサージ師は、

いい仕事だ。

こんなにいい仕事は、

ほかにない。