ひとりのセラピストのひとりごと

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手に職つけた、ひとりのセラピストのブログ。意識低い系。

骨盤矯正って本当に骨盤が動いているの?マッサージ師だけど矯正術の意味が分からなかった話【マッサージ師向け】

マッサージ業界にいるとよく耳にするのが「骨盤矯正」と言う言葉。

医療では変形徒手矯正というもので患者さんを治療することがある。

矯正っていうと骨が動いているように想像してしまうのだが、そんなわけ無いじゃんと思うのは私だけだろうか・・・。

 

今回は「矯正」という言葉のなぜナニという話をします。

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人の骨格は簡単には動かない。歯の矯正と整体やマッサージの矯正は全然違う 

世の中には矯正というものがある。

骨盤矯正、骨格矯正などと言う。

マッサージの医療技術の中にも徒手矯正というものがあり、これはマッサージ自体よりも値段が高い。

 

勘違いされやすいのだが、整体やマッサージの矯正と、歯の矯正や外科手術の矯正とは全く違う。

 

歯科も含めた外科的矯正療法は実際に骨の位置が変わる。

真の意味での矯正である。

 

しかし骨盤矯正など整体師やマッサージ師による矯正術は骨の位置は根本的には変わっていない。

 

関節自体は、一度変形すると手術をしない限りは元に戻らない。

 

よって骨盤矯正などはその周りの組織を緩めることによって重心を適切な位置へ移動させるという目的がある。

また、関節包内の神経受容器へ刺激を入れ、促通などの生理作用を促す。

結果的に可動が改善されたり、疼痛が緩和される。

 

このへんの生理学的機構はやや複雑で専門学校卒業レベルで完全に理解している人は少ない。

その上、こういった説明は他医療者や患者に説明するのが難しい。

一般人向けの説明として、矯正と一言で表してしまった方が便利なのだ。 

 

徒手矯正術はルーツは色々だが臨床家に人気があるものとしてアメリカ由来の矯正術がある。

 

私はマッサージ師だけど骨盤矯正という言葉は今だに理解できない 

私は長らくこのような徒手矯正術というものに違和感があった。

矯正術とは都合のいい名称であり、本質的には関節自体に物理的に変化はない。

矯正術を輸入するときに、誰かが翻訳したのだろうけど、それがイマイチだったように感じる(翻訳ミスはよくあることのようだ)。

矯正というと骨に変化がもたらされるイメージを与えてしまう。

それは医学的に誤解であり、よくないと思う。

 

 

私はマッサージを7年してきたが、矯正術だけは避けてきた。

分かりにくいし、やっている人たちがドヤ顔しているので引いていた。

矯正術の話をする人たちがドヤ顔するのはどこへ行ってもそうなので、本当に意味が分からない。

気持ち悪い。

 

変形徒手矯正なしには治療不可能。マッサージ保険請求が分かりにくいので混乱する

わざわざ矯正術なんか用いなくても、関節包へはマッサージでアプローチできるし、そんな説明のしにくいことをしなくたってもっと簡単に結果が出せるじゃん、と思っていたのだ。

 

理論を入れてもマッサージでどうにかなるんだらかそんな分かりにくい言葉を用いなくても「これがマッサージの作用です!」と表現すればいいと思う。

 

 

 

しかし保険治療の訪問マッサージも「マッサージ」と「変形徒手矯正」と分類を分けているのだ。

要はマッサージはストロークや筋肉に対するあんま術あるいは指圧を指していて

変形徒手矯正は他動運動やROMを含めたストローク以外を言っているらしい。

 

追記*マッサージ用語のストロークとは軽擦法など通常の弱い刺激のマッサージを意味しています。

 

これはやっている方も分かりにくいし、保険者も?となってたまに「変形徒手矯正ってなんスカ?マッサージだけでいいでしょ」と注意されることがあるようだ。

 

この分類でいうと「マッサージ」だけで済ますのはあまりに治療効果が低い。

そもそも関節拘縮予防目的なのだから変形徒手矯正は必須だ。

多分よりケアの目的が強い患者は「マッサージ」請求のみになるのだろう。

拘縮予防をしなくていい患者とは、末期中の末期患者だ。

栄養は点滴、酸素マスクがあって、意識は無くコミュニケーションは全く取れない。

そこまでレベルが下がった患者は自宅にはほぼいない。

そしてドクターもオーダーを中止する。

 

変なの・・・。

 

骨盤矯正はカリスマ先生になりたい人がやるべき。凡人は治療に専念したい

骨盤矯正みたいな術は、カリスマ先生みたいな天才的な人たちがやることであって、私のような凡人がやることではないと思っていた。

だからいまだに嫌いである。

しかし矯正術ドヤな人は白衣を着ているとよく会うのだ。

苦手なのでハイハイ言うだけにしてあまり関わらないようにしている。

 

 

会社の都合でここに来て矯正術を習得しなければいけなくなってしまった。

ドヤさんたちにお任せしていたので私は身を引いていたのに…マッサージ業界で避けては通れない道の一つである。

 

マッサージ師なんだからマッサージやってろと思う。

 

 

が、いまさらながら気づいたことがある。

マッサージで何とかできないから、骨盤矯正みたいなことをやる人たちがいるのだ。

 

マッサージの才能がないから骨盤矯正をする?マッサージが苦手な人が結構いるマッサージ業界 

マッサージは生理学的機構で作用が説明できる。

極めて単純なメカニズムなのだ。

だから簡単だし、技術的にも苦労したことがない。

しかしそれは私だけの話であって、マッサージが苦手な人だって世の中にはいる。

運悪くマッサージが苦手なのにマッサージ師免許を取ってしまう人もいるのだ。

 

国家資格は仕事に最低限必要なものなので、自分がやりたいことと資格の内容が一致しているかどうかは人によって違う。

治療をしたいのなら治療関係の国家資格を取らなければいけない。

だから自分がやりたいことの延長上で、法的に問題がないように、あるいは社会的に信頼が得られるように国家資格を取る人がかなり多い。

 

矯正ドヤの人たちでマッサージ師な人は、マッサージが苦手なのかもしれない。

マッサージで苦労したのかもしれない。

だから矯正術をしてドヤ顔をするのかな、と思う。

 

 楽して治療するならマッサージ推奨。骨盤矯正よりもよっぽど簡単なマッサージ

 

矯正術は多少なりとも関節に物理的な圧力をかける。

他にも鍼灸なんかは鍼で皮膚を切ったり、お灸で火傷を作ったりと

何かしらの侵害を加えて治療する。

体に傷を作るのだ。

 

これはほとんどの医療手段にも言える。

注射も薬も、体に何かしらの侵害をもたらすのだ。

 

しかしマッサージはリスク管理をすれば、ほぼ副作用なしで治療ができる。

もちろん何でも治せるわけじゃないし、向き不向きがある。

でもマッサージほどこんなに簡単で、無害な治療方法は他にない。

だからなんでわざわざ矯正とか、鍼灸とかをするのかな、と

率直に思っていた。

 

個人的な話だが、そういえば私はマッサージで悩んだことが一度もない。

現場でも学校でも、全く困らなかった。

習うとそれなりにできたし、褒められた。

そういえば最初にマッサージを習った時も、最初から上手いと言われていた。

忘れていたけど。

なにしろ私は私のマッサージを受けたことがないので自分では特別上手いと思わないのだが、私はマッサージが得意なのかもしれない。

 

 治療には向き不向きがある。骨盤矯正って結局何を直せるの?

鍼灸は、治療手段のなかで鍼が一番良さそうだ、みたいな疾患がある。

例えば顔面神経痛とか、不妊治療とか、美容鍼とかは鍼でないとダメな時がある。

でも痛みとか、自律神経失調とか、神経学的で慢性の疾患は別に何でもいいんだから、一番無害なマッサージでいいじゃんと思う。

 

骨盤矯正は本当にいらないと思う。

 

もう極端に言っちゃうとリップサービスが金を稼いでいると思う。

骨盤矯正の人たちって超ペラペラよく喋るんだもん。

そんでドヤ顔。

引くわ。

 

体感バランスがうんちゃらという話は、ある方向で筋トーヌスが高いままになっているから、それを沈めたら体幹バランスなんてよくなるはずだ。

仙腸関節がズレて…

とか

そんなわけないじゃん、半関節なのに…

って思うのは私だけなのだろうか?

 

いやまあ中には本当に仙腸関節に問題があって手術で固定するような人もいるけど、そういう場合はスクリーニングでブロック注射とかで痛みの原因部位を確認しているよ。

 

XPに映らないような微調整なら関節包の刺激でしょ。 

マッサージでできるじゃん。

 

 

最近はファッシアが証明されてきたので矯正というそれこそパラメディカルも医学専門家はますます興味がなくなるのではないかと思う。

 

いや、

分からないけどさ…

 

コリと痛みの地図帳 プロが教えるマッサージの処方箋72

 

ここに書いたのは骨盤矯正をあんまり知らない私が、日本の医学一般常識という先入観を持って考えていることなので

あんまり説得力がないかもしれない。

誰を説得しているわけでもないけど。

とりあえず食わず嫌いは良くないので、関節運動療法とか、徒手矯正術は勉強します。

 

 

でも日本には文献が少ないから英語論文になっちゃうんだよなあ…

そこまでしろなんて誰も思ってないけど…

 

論文は余力があったら読みます。

 

 

 

 

おわり

 

 

 

追記

矯正術の中で比較的メジャー?と言ってももう古いのですが・・・

AKA、仙腸関節障害など調べたのでアップしておきます。

関係者の方は参考までに。

 

 

AKA博田法で必ず仙腸関節の調整をするかどうかは人によるっぽいです。

仙腸関節で体幹の痛みを消せると言っている人と、いやそれは腰だけと言っている人がいるっぽいです。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/yotsu/11/1/11_1_69/_pdf/-char/ja

 

www.masaki-seikei.com

 

仙腸関節障害で腰痛が出ている場合があるそうですが、原因の特定で仙腸関節を疑うドクターとそうでないドクターがいます。

OAやヘルニアを診断する場合が多い?ようなのですが、仙腸関節障害を疑うドクターはブロック注射などするようです。

 

慢性腰痛症の原因が仙腸関節障害の場合 – SBC湘南メディカル記念病院

 

www.youtube.com

 

ドクターは成功体験を集める傾向があるので治療成績はドクターが言っていることはあんまり参考にしなくていいと思っています。

 

一般論ではブロック注射をしたからと言ってみんなが軽快するかというとそういうわけではないようです。

痛みはいろんなメカニズムがあるので何を中心にするかでドクターも治療家も考えが違います。

私は個人的に「気のせい」が強いと思うんですがね・・・。

ほとんどみんな覚えちゃっているから・・・。

 

痛みの記憶を意識できる疼痛ケア医療者は一部の鍼灸師ですが

結局彼らが一番痛みの治療が上手いんじゃないかなーとか思ったり。

 

また調べます。